心臓に優しいフリゲレビューブログ

苦手なシチュエーションがあるけどフリーゲームがしたい!そんな方の為のフリゲレビューブログです。※ネタバレ注意※

[Liars](作者:ふゆみどり様)

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あらすじ:役者は嘘を吐く。

舞台の上では真実になる嘘を。

高校一年生のユズリはある日同じく一年の紫野が演劇部を辞める場面に出くわす。

部を離れてでも演劇を続けようとする紫野の力になるためユズリは紫野を中心に演劇同好会を結成、演劇部に不満を抱えていた愁と早坂もそれに加わる。

四人の活動は順調に行っていた。十五年前に演劇部OBが上演した舞台を観るまでは。

それは<友人を殺した男の話>。

十五年前のビデオを観た数ヵ月後、その話をなぞるように殺人事件が起きる。被害者は舞台の上で死んでいた――

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あまりにも完璧なあらすじでしたので、恐れ多くも引用させて頂きました。

選択肢なし一本道ノベルゲームです。

キャッチコピーは、容疑者は全員『役者』×ミステリー。

そのせいでプレイ前から誰も彼も自分を欺いているのでは、とドキドキしていたのですが、少年たちが心通わせる様子や一生懸命演劇に励む姿には青春を想起し、この後何かが起こるかあらすじで知っているのに、彼らの小気味良いやり取りを見ては普通に笑っている自分がいたので驚きました。

キャラクターの芯が強くキャラブレはありません。立ち絵無し、名前表示無しのノベルでも誰が誰だかしっかり把握出来ます。個人的には紫野の言い回しがユニークで好きでした。日常生活にまで演劇の本読み経験が滲んでいるのかな。

文章は自然と読ませる文章と言った感じで、いつの間にか顔がモニタに近づきすぎていることもしばしば。物語の大半を占める日常シーンで、プレイヤーにあれだけゲーム開始時のテンションを保たせるのは難しいことなんじゃないかなと思いました。

ストーリーを読んでいると所々でよくわからないシーンが挿入されますが、そこは無理せず、セーブデータを作って置くとクリア後の読み返しが楽になります。

そしてストーリーのキーとなる「Liars」。

ようやく入手したビデオのその内容、その演技を皆が見てからが後半編。

そこからは予想出来ていたのに予想出来ない、全く、本当に全く想像もしていなかった展開が待っていました。

ひとつ思うのは、彼は演劇に取り憑かれていたのだろうと。

一周目をクリアした皆様は、是非二周して、一周目ではよくわからないシーンを見直してみてください。パチリとピースがハマる様は快感です。

爽やかだけど苦くて酸っぱい、グレープフルーツのようなゲームでした。

 

ダウンロードはこちらから↓

www.freem.ne.jp

 
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