心臓に優しいフリゲレビューブログ

苦手なシチュエーションがあるけどフリーゲームがしたい!そんな方の為のフリゲレビューブログです。※ネタバレ注意※

Margikarman ItoA(ゆうやけ様)

あらすじ:「お悔やみ申し上げます…硲 幸丞(はざま こうすけ) 男性 享年17歳」

「大変残念なことですが…硲(はざま)様は既に亡くなられています」

女神に告げられたその言葉は、とても信じられたものじゃない。

けれど気付かれない声、すり抜ける体、水面に映らない顔。そのどれもが、幸丞に死の実感を抱かせる。

「あなたは何かに囚われています」

囚われた理由も、死んだ記憶も何もかもがわからない。それを探す為、幸丞は「境界人」となり、現世へと降り立つ。

死者の世界と現世を行き来しながら、己の死と向き合う幽霊たち。

異界と学園のADV型現代RPG、と言うのがキャッチコピー 。

自分がプレイした時は大体五時間でクリアしました。「ちゃんとしたRPG」を短い時間でプレイしたいと言う方には特におすすめです。

ADVゲームとRPGゲームが巧いこと融合している作品で、どちらかに極端に偏ることもなく、キャラクターの魅力を味わいつつ、ストーリーの謎を解き明かす為に奔走する…正にADV型RPGでした。戦闘BGMがかっこいい!やっぱり音楽が良いと没入感やテンションに差が出ますね、すごく良かったです。

RPGはちょっと苦手かも…と言う方でもご安心!行動指針はセーブポイントで示して貰えますので、詰む事は殆どないと思われます。今まで何をしていたか、ストーリーの進行状況も日記で確認可能。大きな移動はマップ選択式なので迷子の心配なし!更に戦闘難易度は自由変更可能!イージーだと敵の能力値が25%下がりますので、普通の敵なら余裕で倒せます。ただボス戦だけは、ぼんやりプレイしているとイージーでも危ない目に遭うのでお気をつけて。

ストーリーの話になりますが、あらすじの部分を経て、主人公幸丞(こうすけ)は自分が最初に居た死者の世界と生者のいる現世を行き来し、同じく境界人の仲間達を得ながら、自身が囚われていると言う何かを探しに行くことになります。

生者の世界と言う事は勿論学校には友人がいて、主人公の実家等もある訳で…。遺された者の喪失、呆然、悲しみ、未練…経験したことのない方は、このゲームで想像してみるのも悪くはないと思います。経験したことのある方は、思い出して辛くなってしまうかもしれません。

さて、成仏せず境界人となるからには、仲間達にも一癖あります。

境界人は死の間際の記憶がない者が多いらしく、それを思い出すととてつもない苦しみに襲われてしまいます。ダンジョンに入り、敵(名前がダンジョンの主の心を反映しているので必見)を討ちながら、そこから無事抜け出すこと、それを手伝うのが主人公の役目です。クリアしたら、今度こそ晴れて仲間入り!大体この要領で最後まで進んでいきます。最後の敵には物凄く庇護欲を覚えてしまって動揺してみたり。エンディングではほろっとしました…。

仲間と言って思い出しましたが、今作はHP…ヒットポイントやハートポイント等と呼ばれるものが「猶予」となっており、残り幾つの時間境界人で居られるか、執着心に支配された悪霊――ダーストにならないで済むかと言うキーになっています。主人公は境界人に成り立てなので9000近い猶予がありますが、何十年も境界人をやっているキャラクターなんて主人公の三分の一程度しか猶予がありません。こういう細かい設定がリアルに反映されているのが面白かったです。あ、でも猶予は装備品で上限下限設定弄くれます。

キャラクター関係だとゴーストークと言う仲間内の特殊会話があります。

特定の場所を調べたりすり抜けたりすると入手出来るのですが、コミカルかつユーモアに富んでいて面白かったです。本編の補足と言う位置づけなのでしょうか、これでキャラクターへの親愛度も増しました。

ゴーストークには結構な量があるようで、自分は入手出来なかったものがいくつかありました。他にも装備品や敵の情報も集め、記録出来るというコレクター要素がありますので、そういうのがたまらない方は是非是非!

やっぱり自分はRPGが大好きだな、と再確認させてくれたゲームでした。

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www.freem.ne.jp