心臓に優しいフリゲレビューブログ

苦手なシチュエーションがあるけどフリーゲームがしたい!そんな方の為のフリゲレビューブログです。※ネタバレ注意※

虹のくじら(作者:ユキ子様)

あらすじ:「小杉さん、ねえ、この席は魔法の席でしょう、そうなんでしょう?虹のくじらが、見えてるんでしょう?」

佐々木さんはそんな不思議な事を言って、小杉さんの座席に座りたがる。

自由を与えてくれる、虹のくじらを求めて。

 クールでかっこいいと周囲に評され、遠くからアイドルかなにかのように見詰められる小杉さん。しかし実際はどの輪に入ることも出来ず、どこにも居場所がないと息苦しさに喘ぐ、多感な思春期の少女でした。

落ち込んだ時、彼女が求めるのはクラスメイトでも親でもなく、自席から見える窓の外の風景だけ。

しかしある日、クラスメイトであり問題児の佐々木さんが、自分の席に座っているのを見付けて――そうして話は、上記のあらすじへと繋がっていきます。

佐々木さんは親からも「変」とレッテルを貼られている生粋の変人で、彼女もまた居場所がないと感じているようです。

居場所がない、自由になりたい。それは大人でも子供でも関係なく、誰でも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

それでも虹のくじらと言うおとぎ話を本気で追い求めてしまうのは、とても寂しいこと。

今作は少女達の破裂しそうなまでの瑞々しさと、生々しい「生(せい)」が、見事に融合して描かれていました。可愛らしくもどこか不健康なイラストも、良い雰囲気を生み出しています。

ラストの展開をどう受け止め、この話をどのジャンルに分けるか。自分はここにプレイヤーの人格、人生経験が表れると思い、様々な感想を聞きたくなりました。

自分はこれを、努力の末、ハッピーエンドに辿り着いた少女の話だと思います。

こちら勝手に引用させて頂きますが、本の匂いが漂うような雰囲気、と言う素敵な説明文で読者様に教えて頂いたゲームです。その節はありがとうございました!

それを思い出した今、そういえば、確かに綴じられていたなと思いました。

付け足しますと、こちらがカテゴリ分けされていないのは、彼女にそういう意思がなかったと思ったからです。

 

ダウンロードはこちらから↓

www.freem.ne.jp

 

 
フリーゲームランキング